旅立ちの春|トーチカ通信|桃李舎一級建築事務所

トーチカ通信

[ 2013.04.02 ]桃李舎

旅立ちの春

桃李舎に旅立ちの春がきた。

京大の修士課程を修了して、1年契約で働いていた岩田が、この4月1日から大阪市役所で働いている。もともと公務員志望だった。上谷先生に、1年間の就職浪人の期間、桃李舎で実務経験を積ませてほしいと頼まれて預かったいきさつがある。夏に合格が決まってからは、目一杯、経験を積んでほしいから、少々無理をしてもらった。伝統的な木造の民家の耐震改修、新築の木造の幼稚園、RCの壁式構造の住宅、鉄骨造のフェリーターミナル。これらの設計を通して、一通りの構造は教えた。

役所対応も任せたから、これから自分がどういう立場になるかもわかったはずだ。桃李舎では存分に個性を発揮して、自由に働いていたから、市役所の中ではギャップにとまどうかもしれないけど、自分を見失わないで明るくがんばってほしい。泣いた赤ちゃんを魔法をかけたように眠らせる技は誰も真似できなかった。こんな光景ももう見られない。一緒に働けて楽しかったよ。

その赤ちゃんもちょうど1才になって、4月から保育所に入ることになった。最近は歩けるようになっていたので目が離せなかった。事務所に静けさが戻ってほっとする気持ちと、さみしい気持ちが今は半々。心がささくれ立ったようなときは、だっこするだけで癒された。ベビーセラピーの効果は抜群だった。桃李舎から巣立ってのびのびとたくましく育っておくれ。

ということで、田村はこれまで週3日だったが、毎日、子供を預けてから出社して朝8時半から夕方6時まで働けるようになった。出産した田村と仕事をシェアする形で来てくれている濱田さんも、そろそろ終わりのときが近づいてきた。

3月は驚異的な睡眠時間で設計をしていた。4,000m2の平屋の鉄骨の倉庫を国際フェリーターミナルにコンバージョンするプロジェクトの追い込みだった。昨年の夏にNKSアーキテクツとプロポーザルで取った公共工事である。シンプルな構造計画だったはずなのに、プロジェクトが進むうちに諸条件が変わり、いつの間にか難しい構造になってしまった。

みんなが息切れしてきた頃、東大の川口健一研究室からインターンシップの学生がやってきた。この写真左の本田さん。佐藤淳さんの事務所のバイトで鍛えられているので、即戦力になってくれた。このときは女6人+赤ちゃんで、それはもうにぎやかだった。わーっと、にぎやかになって、一斉に去っていったので、静けさがひとしおだ。

少ししんみりしていたら、結婚して広島にいる元スタッフの桑島由美子が「主人の転勤で、また大阪に戻ることになりました」という電話をくれた。ヤッタ~!である。今もネットワークを組んで仕事をしてるけど、近くに来てくれるのはすごく嬉しい。

変則的なフォーメーションで1年を過ごしたが、また田村と貴田との3人体制に戻る。

こんな感じで今年度もがんばります。