[ 2020.05.06 ]結婚式ができるまで
結婚式は日頃お世話になっている町内のみなさんにも喜んでもらえるものにしようということで、サンドイッチとケーキは70人分、町内のお店で注文した。いい機会なので、青木の紹介も兼ねて、二人でお店に出かけて相談した。
サンドイッチを作ってもらうパン屋さんは「リブラン」。家から歩いて1分のところで、コムアミジマというスーパー(公設市場)の前にある。結婚の報告をすると、店主のおばちゃんは、「お母さんも喜んではるね」と涙ぐんでくださった。
母はパンが好きで、市場の買い物帰りに立ち寄っては、カップケーキや菓子パンを買ってきてくれた。亡くなる前日もパンを買ったらしくて、今もそのときのことを話されるときは、涙目になられる。出張の朝は、サンドイッチと野菜ジュースを買って新幹線で食べている。疲れた顔をしていると、「おねえちゃん、今日はどこまで?」と聞きながら、そっとメロンパンやクリームパンをサンドイッチと一緒に袋にしのばせてくださる。私はそんな町内の人の優しさに支えられてきた。
パンを焼くのは息子さんだ。相談して決めたのは、カツサンドと卵サンドとハムサンド。ふわふわのパンは大好評だった。
ケーキを注文したのは、「網島市場前」の交差点を渡った裏通りにある、「Empiffrerie (アンピフリエ)」。ランチやディナーもできる20席ぐらいのこじんまりとしたかわいらしいレストランである。まだ若い夫婦がやっていて、家庭的な雰囲気が漂う。ご主人はフランスでパテシエの修行をしていたので、ケーキがおいしい。種類がたくさんあるのでいつも迷う。貴田や宮本が産休に入る前には、ここでみんなでランチを食べて、無事出産を願って送り出した。そして元気な赤ちゃんが生まれた、縁起のいいお店だ。
注文したケーキは、季節柄モンブランと、イチゴのショートケーキ、チョコレートケーキ、フルーツケーキとタルトとチーズケーキ。彩りがきれいなので、ケーキが並ぶとテーブルが一気に華やいだ。
サンドイッチは当日の朝、式の前に妹に車で取りに行ってもらうように頼み、ケーキは式が終わる直前に会場に届けてもらって、教会の友人に受け取ってもらうように手はずを整えた。そういう当日の「やることリスト」はタイムスケジュールにして青木が几帳面にメモしてくれるのでとても助かる。一緒にする準備作業がことごとく楽しかった。
テーブルのセッティングはゲストのみなさんの優しさに甘え、スタッフもそこに加わった。皆さんの心と力に支えられて、手作りの結婚式は無事に進行した。