平田栄三郎さん|トーチカ通信|桃李舎一級建築事務所|大阪の建築構造設計事務所

トーチカ通信

[ 2012.01.15 ]トーチカのイベント

平田栄三郎さん

お昼ごはんに、ご近所の平田栄三郎さんをお誘いする。大正生まれと聞くが、矍鑠(かくしゃく)としておられる。トーチカには、藍のテーブルセンター、傘を立てる緑色の壺、置時計、人形など、たくさんの楽しい物を寄贈してもらった。メニューは、散らし寿司、茶碗蒸し、胡瓜と若布の酢の物、そして食前酒に「保命酒」だ。

ご近所で挨拶を交わす程度のお付き合いだったが、一昨年、ひょんな用事で玄関のドアをくぐって、あっ!と驚いた。不思議の国の扉を開けたようだった。所狭しと並ぶアート作品。どこか懐かしいアンダーグラウンドの雰囲気が漂っている。言葉では説明できないので、トーチカで開催する平田さんの個展(作品販売)をぜひご覧になって頂きたい。今日のランチはその打ち合わせも兼ねている。平田さんのお家は戦前から続く洋菓子屋さんだが、おいしい洋食屋さんも併設されていた。家業を継ぎ、責任を果たして引退した後、世界を旅して作品を作っておられる。トーチカのすぐそばに、昔、大阪大学の工学部があった。今日聞いた話では、阪大の先生に、洋食を食べるレストランを作ってほしいと頼まれて併設したということだ。「ナショナル」というお店の名前に聞き覚えのある方はきっといらっしゃると思う。