[ 2012.03.16 ]本・映画・演劇・美術・音楽
梅田の「阪急古書のまち」にある画廊「りーちあーと」で、民芸品の展示と販売がある。期間は3月22日(木)~27日(火)。時間は11時~20時(最終日は17時まで)。
このブログの1月15日にご紹介した同じ町内の平田栄三郎さんが、全国を旅して長年かけて収集された民芸の陶器が中心の展示会である。みなさんにご覧いただいて、気に入った方にもらってもらいたいという気持ちで手放される。出品数は約350点。おそらく手に入れやすい安価な価格設定になっているはずだ。どうぞご都合と興味があえば、ぜひ足を運んでください。ちらしには、「早いもの勝ち」と書いてあります。
「民芸」とは民衆の手で作られた工芸品を指す造語である。無名の職人の手で作られた普段使いの食器、家具、衣服に「用の美」を見出した、大正末期の白樺派による「民芸運動」の際に作られた言葉である。平田さんはこの民芸運動に賛同し、旅の途中で目に止まった無名の職人の手仕事を少しずつ集められたのだろう。以前、頂いた焼き物の本で、民芸に関するところに、たくさん赤い線がひいてあったのでそう思う。
昨年の夏、トーチカの工事中に同じような企画があって「りーちあーと」に出向き、平田さんがバルセロナで手に入れられた版画を譲ってもらった。鍛冶屋さんや仕立て屋さんといった手仕事をするいろいろな職人さんの姿を並べた版画で、トーチカにぴったり!と思ってわけてもらった。その版画のことはあらためて「トーチカができるまでのこと」で書きたい。どこにどんな出会いと縁があるかもしれない。もし梅田を通過されることがあればどうぞ古書のまちにお立ち寄りを!