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トーチカ通信

[ 2012.04.12 ]未分類

はちけんやお花見フェスタ

土曜日のお花見フェスタは都会で遊ぶ大人たちのイベントだった

私たちのフリーマーケットのブースは、総勢6人の寄り合い所帯になった。フリーマーケットといっても、家にあるものを持ってきて並べているのは私たちぐらいで、あとはショップを持ってる若い人たちの出店のような感じ。手作りの雑貨やベーグル、古本など、オリジナリティのある品物を売っていた。どの人も夢を持って努力していて、優しかった。一日いっしょにいると、同じ商店街の店子(たなこ)という仲間意識が生まれて、売れ行きを尋ねたり、店番を頼んだり。

お客さんと話すのは楽しい。自分にとって不用なものが、他の人にとっては価値があり、へぇ~これが売れる!?という驚きがまた楽しい。家の物置にあった頂き物のタオルセット、ハンカチ、エプロン、旅行土産の象の置物、ちょっとだけ使った12色のサクラクレパス、香りが合わなかったアロマオイルなど50円~300円で全部売れた。この写真の雅やかな扇の置物も売れた。遊びに来た貴田の友人の平さんが、私も出そうと言って家に取りに帰った古着もすぐに売れた。その下の写真は珠玉の1品を勧める岡田さん。ロンドンで買った2万円のラジオは980円で商談成立。

寒くなると「山猫軒」の熱々のミネストローネで暖まり、お腹がすくと「踊るベーグル職人」のベーグルをトースタで焼いてもらう。DJブースからはずーっといい音楽を流してくれていた。グルーブ感のある曲がとても心地いい。昼下がり、DJのお兄さんに「これ誰?」って聞いた曲があった。大貫妙子の『都会』と教えてくれた。音楽がいつもの見慣れた川辺を祝祭の空間に変えていく。

松本拓さんがブログを見て来てくれた。彼は「水都OSAKA水辺のまち再生プロジェクト」でがんばっている。いつもこんな風に使えたらいいのにねと言うと、この細い敷地が行政によって川に平行な3つのゾーンに分けられて、別々の管轄になっているから、使用許可を取るのが難しいのだと嘆いていた。

小松さんのまかない料理のカレーを食べながら川を眺めていた。こんなゆるーい感じで時間を過ごしたのはいつ以来だろう。水辺で風に吹かれて座っていると、生きていくことは何も難しいことではないという気がしてくる。こだわりをさらさらと風や水に流していくこの気分をどうすれば持続することができるのだろう。簡単なことだ。またここに来ればいい。

お花見フェスタは4月15日まで。次の週末、ぜひ足を運んでみてください。