[ 2012.06.16 ]原発・福島・東北
3. 原子力の平和利用という神話
1938年 核分裂の発見
1945年 アメリカ 世界最初の原爆実験に成功
1945年 アメリカ 広島と長崎に原爆を投下
1949年 ソ連 原爆実験に成功
1952年 アメリカ 水爆実験に成功
1953年 ソ連 水爆実験に成功
1953年 アイゼンハワー大統領の国連演説 Atoms for Peace
核の軍事利用や拡散を抑えるために、「原子力の平和利用」を謳う。
そこには核を保有する米ソが世界を2分して核を管理し、コントロールしていく
という政治的野心が見える。
1957年 国際原子力機関IAEA設立
IAEAは核の軍事利用を制限し、核査察を行うことを使命とする国際組織
1970年 核不拡散条約(NPT条約)発効
190ヶ国が加盟
ところがNPT条約が発効するまでに、第2次世界大戦の戦勝国であった米・英・ソ・仏・中の五大国が核兵器を保有する。以下に外務省のHPからNPT条約の概要をコピーして貼り付ける。
1974年、インドで核実験が行われる。研究用の原子力施設としてカナダから導入した原子炉で使用済みの核燃料からプルトニウムを入手して核実験に成功する。平和利用のための研究施設から核爆発装置が作られたことに世界は衝撃を受ける。さらにその冷却水はアメリカが提供していた重水が使われていたので、アメリカは2重のショックを受ける。
これらの歴史的な事実は、核を平和利用に限定することが不可能であることを証明している。ということは、プルトニウムを大量に保有する日本は、平和非核三原則に込めた想いとは裏腹に、国際的には軍事的潜在脅威になっているのだ。
核拡散というリスクを絶つためにも、原子力への依存はやめて、その技術の世界的浸透を防ぐべきだ。核兵器と切り離せない技術に、エネルギーの主たるものを依存するような政策を立てるべきではないのだ。