[ 2014.07.18 ]構造デザイン
昨年の冬、岡山県立大学の演習で作った茶室を、今年の9月に南相馬に移築することになった。非常勤講師で、『まち家具』プロジェクトを続けている伊藤立平さんが提案し、准教授の津田勢太さんが大学に掛け合って、実現にこぎつけた。その移築プロジェクトに向けて、岡山県立大学でシンポジウムを開催する。直前のお知らせですがご都合がつけばぜひご参加ください。詳しい内容は、伊藤立平さんのHPに掲載されています。
http://www.tappeiito.com/machikagu/
茶室のことは、以前にこちらで紹介しています。
http://tochikaima.exblog.jp/19420521/
『まち家具』は、福島の除染が終った公園に人が集まる仕掛けを作るプロジェクトで、何度か紹介しています。こちらをご覧ください。
http://tochikaima.exblog.jp/15995366/
そのまま移築するだけでは学生の教育にならないし、南相馬の人たちにとっても押し付けになってはいけないので、南相馬の人たちの要望を取りいれ、リニューアルを前提に移築することにした。それで、先月は伊藤さん(下の写真)と私が、大学の講義で前回のまち家具のことや、放射線の基礎的な話をした。
しかし、岡山の学生にとって福島は、原発事故以後は特に、地理的な距離以上に遠い。Skypeでの打ち合わせも可能だが、南相馬の方を大学にお招きして、直接話を聞かせてもらおうということになり、このシンポジウムの開催に至った。お招きするのは、南相馬のよつば保育園の副園長、近藤能之さん。震災直後から、まちの再生に向けて奮闘しておられ、2012年に高見公園でまち家具を作ったときもお世話になっている。
続くパネルディスカッションは、移築に向けて、設計の公開打ち合わせになる。どこで、誰が、どういう目的で、使うのか、近藤さんにヒアリングをし、会場の学生と一緒に、アイデア出しをしながら、デザインコンセプトを詰めていく。学生にとっては、緊張感のある場になるかもしれないが、自由にいろんな意見交換ができる雰囲気を作らなければいけないと思っている。
また報告します。皆さんから何かアイデアがあれば、ぜひこちらにお寄せください。9月に移築する際にも手がいるので、この機会に福島に行こうと思われる方はぜひ、ご参加ください!私たち自身がボランティアなので、何も提供できませんが、現地で得られるものはきっと大きいと思います。