[ 2018.03.01 ]桃李舎
中小企業診断士で、大阪経済大学大学院の非常勤講師の横山武史さんからの依頼で、中小企業診断士に経営の診断を受けた。大学院のカリキュラムのなかの診断である。上の写真は2週間前にスタッフがヒアリングを受けているところで、右端の男性が横山さんである。それで一昨日、診断結果と改善に向けた報告を受けた。
診断を受けることになった経緯を説明するためには3年前に遡らなくてはならない。3年前に日本商工会議所の「小規模事業者持続化補助金」を頂いた。その補助金制度は、経営計画に基づいて実施する販路開拓等の取り組みに対し、50万円を上限に補助金(補助率2/3)が出るというもの。その申請時にお世話になったのが横山さんである。
3年前、横山さんは、私が書いた申請書(企画書)をちらっと見て「こんな書類なら100%落ちます」と言われた。「論文みたいで、桃李舎がどんな会社か全くわからない。審査員が『いい会社だから応援したい』という気持ちになれませんわ」と。
何の会社ですか?と尋ねられ、聞かれるままに事務所のことを話すと、最初は気のない返事をされていたが、だんだん真剣に耳を傾けて、「ええ会社ですやんか!そのまま書けばいいんです。こんな会社こそ応援したいですわ」と言って下さった。
忙しい時期だったので、翌日貴田が全面的に書き直して持って行ったがダメ出しがあり、田村がさらに修正して持って行ってもダメ。最後に濱田が修正して、やっと「これで出してみましょう。」と言ってもらえた。
めでたく補助金が採択となった。これをきっかけに大阪商工会議所に入会したら、大阪の女性リーダーを表彰する「サクヤヒメ賞」までもらえてしまった。横山さんに報告とお礼を言いに行くと、「そもそもこういう援助が必要って、経営状態はどうなってますのん?」と聞かれ、正直に話すと「それでは若いスタッフに夢がありません。改革が必要です」とおっしゃった。
横山さんは、(一社)大阪府中小企業診断協会の副理事長でもいらっしゃる。そこで昨年、診断協会より、診断士試験に合格された方の診断実習先企業として桃李舎を選んで下さり、経営の情報を研修資料として提供する代わりに、経営改善のための提案書を無料で作ってもらえることになった。おそらく、何度ダメ出しをしてもひたむきに修正するスタッフがいじらしく、まじめに仕事一筋でやってきたけど経営が下手な社長をほっておけなくなられたのだと思う。
そして今年、2回目の診断を受けた。昨年と違って今年は社会人学生として大学院に在籍する中小企業診断士のお二人が単位取得のために来て下さった。上の写真、向かって左から倉田均さんと待谷忠孝さんだ。やっぱり大学院からの診断は違う。昨年も今年も、横山さんの指導の下での診断なのだが、大学院生の受けとめる力量が高いのだろう、改革の提案が具体的で現実性がある。長くなるので、続きは次回に。