[ 2012.01.23 ]未分類
週末はNPO法人サウンドウッズ主催「木材コーディネータ養成講座」の一泊研修で丹波の森に行った。土曜日は里山の循環資源を考えるためのワークショップだった。テーマは薪や炭といった木質燃料。
まず山に入って伐採を見学。倒れた木を、各自、鋸(のこぎり)で2mずつの長さに切って運び出す。乾燥前の生の木は思ったよりも柔らかく、直径15cmほどの細い幹は小さな手鋸で簡単に切れた。間伐の手入れがされていない山は暗く、下草が少ない。木にロープをかけてずるずると森の中を引きずっていく気分は仕留めた獲物を運んでいく感じ。
次は薪割り。初めてずしりと持ち重りのする斧を手にして、木の前に立つ。空振りして膝を割らないようにという注意を受けたとたんに、身がすくんで、思い切って振り下ろせない。乾いた木は堅く、刃が1cmも刺さらない。「今の3倍ぐらいの力を入れないと割れませんよ」と言われて、何度も何度もやり直して、ふと無我の境地になったとたん、パカーンという乾いた音とともに、真っ二つに飛び散った。カイカン!武道の気剣体一致の妙と言えば大げさだけど、この爽快感はやみつきになりそう。下の写真は鎌倉から参加の鈴木直子さん。
その薪で炊いたご飯と猪汁がお昼ご飯。歩いて行ける裏山から食料も燃料も調達する暮らしをほんの少し体験した。初めて気づく山の恵みがある。講座のカリキュラムはよくできている。林業を考えるときの「山」と自分との距離が少し縮んだ。