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トーチカ通信

[ 2012.05.03 ]未分類

ものづくり工房(fab.square)

大阪大学の吹田キャンパスに、ものづくり工房(fab.square)が完成し、連休の二日間、一般公開された。設計を手がけたイナガキケンチク研究所の稲垣元宣さんと和江さんに案内してもらった。

5階建ての建物が順に改修されて、e-squareに生まれ変わる。2階が「ものづくり工房」、3階が「さいえんす工房」、5階に「異文野交流カフェ」。異分野の研究者が工作室や実験室を共有し、交流しながら、大学発のベンチャーを目指す。稲垣さんたちはロゴのデザインも含めトータルに関わっている。
http://blogs.yahoo.co.jp/ialdesign/folder/413831.html

工房は明るい。合板をリング状にカットして作られたテーブル。壁際に掛けた木の箱は、製作中の作品を入れておけるマイ・ボックスで、椅子やテーブルにもなる。壁は全面、ポリ合板で作ったホワイトボード。マーカーで落書きしながら、いつでも、どこでも打ち合わせができ、スクリーンにもなる。

3Dプリンタを初めて見た。これは3次元のCADデータを入力すると、樹脂で造形が始まる立体造形装置である。既に、建築、医学、機械の分野ではモックアップの製作に使われているそうだ。樹脂の薄い板を下から重ねるように作るイメージ。下からむくむくと立ち上がるように形が現れる。

他にも3D切削機、レーザーカッター、電気ドリルなどが置かれている。工房におられた市田秀樹先生に聞くと、「運用の方法は検討中だけど、一般にも開放し、申し込めば誰でも使えるようになります」ということで、嬉しい!みなさんどうぞ覚えておいてください。

仙台には、せんだい演劇工房10-BOX(テン・ボックス)があった。大きさの異なる10個の箱から成る建築は、大小様々な稽古場、舞台装置を作るための作業場、そのための道具、技術を持ったスタッフ、戯曲本など、演劇活動に 必要なものがすべて揃っている。びっくりするほど安価な使用料で、24時間利用できる。「みんなの家」では、学生が家具を製作するのに利用したが、作業場は貸切りでなければ、暖房費を数百円払うだけで無料だったはずだ。

街の便利なところに公営の工房があり、一般市民が気楽に利用できると楽しい。