[ 2014.06.14 ]トーチカのイベント
私が通っているプロテスタントの教会では朝と夜に礼拝がある。昨年から、その隙間の夕方4時から6時までをインドネシアの人たちが礼拝に使っている。インドネシアは約9割がイスラム教徒で、キリスト教徒は1割弱だが、少数派の彼らの信仰はとても篤い。
インドネシア語でメッセージを聞ける教会がないので、奈良、名古屋など、遠方からもやってくる。礼拝前の3時から少しずつ集まってきて、賛美歌の練習などをしている。彼らのほとんどは、日本語を勉強中の若者である。看護師候補生が多いが、大学を受験する高校生や、デザイナー志望の学生もいる。教会は貴重なコミュニケーションの場にもなっているのだ。でも使える時間は限られている。そこで教会から目と鼻の先にあるトーチカを礼拝以外のミーティングに開放することにした。
日本政府はインドネシアとの経済連携協定にもとづき、2008年から看護師や介護士を受け入ている。2009年からはフィリピンとの協定も結ばれたが、国家試験が難しく、その合格率の低さが問題になっている。日本人の合格率の90%弱に対し、外国人は、1回目の2009年が0%、2回目以降は、1.2%、4%、11.3%、9.6%で、2014年が10.4%だった。彼らは母国の資格を持っているので知識はあるが、専門用語の漢字が難しく、問題数に対して時間が短いことが合格率低迷の原因らしい。徐々に改善はされているが、まだまだだ。制度の課題も多い。
話を聞けば状況は厳しい。日本の病院で研修を受けながら日本語を勉強し、3年以内に国家試験に合格できなければ、就労できないだけでなく、帰国しなければならない。純粋な瞳を見ていると、応援したくなる。
そんな話を桃李舎の下でj.Podオフィスを借りてもらっている元日経新聞記者の山形さんに話すと、日本語の作文の添削をして下さることになった。先週、トーチカで希望者と面談したが、人数が多くてさばききれない。
もし、ボランティアで彼らの日本語の勉強のサポートをして下さる方がいらっしゃれば、ご連絡ください。本格的な指導ではなく、日頃の勉強でわからないところを教える程度のことです。よろしくお願いします。