トーチカ民芸展の顛末 (その1)|トーチカ通信|桃李舎一級建築事務所|大阪の建築構造設計事務所

トーチカ通信

[ 2012.05.16 ]トーチカのイベント

トーチカ民芸展の顛末 (その1)

この週末の民芸展が無事に終了した。しみじみと幸福な時間を過ごし、今もまだその余韻の中にいる。

画廊の女主人の初体験である。この展覧会&即売会は、平田さんの民芸品の力を借りて、家の中に引きこもっておられるご近所のお年寄りの方々を外に引っ張り出したいという目論見で企画した。ポスターを貼り、ちらしを一軒ずつ郵便ポストに入れた。大正生まれの平田さんは健脚家である。ちらしは半分、分担してくださった。

晴れた土曜の朝、一人、また一人とお見えになった。10年ぶりにお顔を拝見した方もいる。けやきのテーブルで弾む会話。笑い声に、ときどき涙が混じる。土曜日に来られて、日曜日もまた来られる。ここに来ると誰かに会えるから。

桃李舎は角地にあり、トーチカと反対の並びに整骨院ができた。話を聞いていると、その待合室は町内のみなさんの目下の社交場になっているようだった。母も毎日通っている。民芸展は待合室から口コミでも広がっていた。先生と看護士さんも来られたが、独身の若いハンサムな先生で驚いた。人気があるはずだ。

母が、民芸品を眺める人の横で、平田さんから教えてもらったとおりの説明をしている。整骨院で会う人たちに、「これから帰りに寄ってください。ここでお茶にしましょう」と誘っている。いつも受身な母のそんな積極性に驚いた。そうそう、その調子!そうやってトーチカを自主的に使ってほしい。

スタッフの貴田がツイッターでつぶやいて、若い人もやって来た。子ども連れで来てくれた友人もいる。町内会の輪の中に、桃李舎関係の知人が混じる風景が新鮮だった。

しかし、この民芸展の収穫は、何よりも「民芸」そのものの魅力に開眼させられたことだ。
続きは次回に。